古内東子「誰より好きなのに」を聴きながら読むと泣けるとアラフォー女子に評判の10分間のストーリー

古内東子の永遠の名曲『誰より好きなのに』は、元カレと一緒のオフィスでお仕事というツライ状況にある女子の胸の内を吐露した歌だ。

オフィスラブがちょとしたブームになった一時期があったが、そのツケを毎日払わなければならなくなった主人公マキ。

今の貴女なら、あの頃のあなたに、どんな言葉を掛けてあげることできるだろうかー。

すべてはあなたに会うために

うたZINE『Love Secretaryー恋愛秘書ー』は、古内東子の「誰より好きなのに」(1996)から生れた歌物語だ。

主人公の真希は、今では完全に廃語(死語)となった「社内恋愛」に身を焦がし、苦しんだ26歳の女子。

時は1996年ーニッポンは、なぜか浮かれていた。

実体のないお金が日本中を駆け回っていた時、小さなデザイン事務所の片隅で、一人の女性が苦しんでいたというお話。

あの苦しみを、抱えたまま真希は姿を消した。今どこで、どうしているのだろうか?

あなたに会いたい。

1996年のあなたを助けることはできないけれど、今ならあの時の気持ちぐらいは、わかる。

あなたに会いに行くために、僕はこの【うたZINE】を書いた。

 

さぁ、【うたZINE】の扉を開けよう。

あなたが、そこにいるから。

1996年当時の真希に聞きたかった3つの質問

ヒロ:マキ、やっと会えたね!ー20年ぶり?!

マキ:ヒロー!待ってたよー(涙)

ヒロ:待たせたね~!メンゴ―!

マキ:ヒロ、オヤジ化してるー!

ヒロ:ハハッ、そーだろ。20年の歳月が流れてる。

マキ:みんな、幸せに暮らしてる?

ヒロ:可もなく不可もなくだーところで、デザイン事務所はどうなった?

マキ:去年辞めたの。やっぱり辛くて…。

ヒロ:そっか…。恋と仕事の両立は厳しいか…。

マキ:うん…。

ヒロ:少し聞いていいかい?ー当時のこと…。

【質問①】ビミョーな立ち位置でずるずる仕事を続けていたのはナゼ?

カラン、コロン♪

エントランスのドアを開ける音がした。

客先からカレが戻ってきた。

音でカレだとわかる

大手クライアントの担当ディレクターをしている彼は、売り上げも部内でトップ。

いつも客先を飛び歩いて、新しい案件を取って来る。

➡(答)そばにいたかっただけ

ところが、私のポジションは微妙な立ち位置…。

いちおうAD(アシスタント・ディレクター)だけど、制作にはノータッチ。

雑用っぽいことばかり、こなしている。

それでもいいの…。

【質問②】給湯室で時間をかけてコーヒーを淹れていたのは、こんな理由?

彼:あ〜寒い!雪が降りそうなくらいだよ!

私:お疲れさま〜 。今コーヒー淹れますね。

彼:うん、熱いやつをひとつ、キュッと(笑)

私:まだ宵の口には早いですよ(笑)

もうあなたとは仕事上の関係しかないのね

キミには何でも話せるよ。

二人っきりの時、あなたはそんな軽口を飛ばしたりする。

私には、含みがある過ぎる言葉…。

➡(答)意地悪をしていたの

よりによって、二人っきりの時に言う。

あなたには、お仕事モードの軽口にすぎないのかも。

でも、それは残酷。

(そんなこと言わないで…わたしは…)

ーもっと二人の関係を進めたかったのに。

そんな時はいつも、あなたに背中を向けて、熱いコーヒーをわざと時間をかけて煎れるの。

彼:マキ、まだかい?!

(フフッ…。)

私:はい、今お持ちします。

【質問③】毎日のように残業をしていた理由も、これが狙い?

 

一年前の今頃かな…

あなたといい仲になりかけた時があった…

それまで二人でお酒とか飲みに行ったりして、もうかなりいいムードだったんだけど。

 

あれは金曜日だった。

残業で二人っきりになったのよね。

➡(答)残業すれば二人だけになれる

その日は、予感がしたのー花金だったし。

わざと襟首が大きく開いている白のブラウス一枚で出勤した。

そしたら、月末だから案の定、残業モードに…。

計画的な恋の犯行

残業の時間帯は、なるべく死角にいるようにしているの…。

その日も、ファイル整理のフリをして、書庫棚の陰で待っていた。

 

そしたら、急にあなたが背後から抱きしめてきた…

(やっぱり後から…!)

はっとして息が止まりそうだった。

振り向いた瞬間にあなたの唇が重なった。

(むぅう…)

でも、あなたはすぐに離れてしまって。

彼:ゴメン…。怒った?

私:うぅん。

かむりを振った私を、少し照れくさそうに見つめたあなた。

いつもの優しげな落ち着きが漂っていた…。

あの時のあなたに、恋も仕事も同時に上手くいくテクを贈ろう

ヒロ:ホントありがとう、マキ。ツラいこと聞いちゃってーメンゴ(笑)。

マキ:ど・う・い・た・ま・し・て(笑)。

ヒロ:お礼じゃないけど、未来のボクからキミにアドバイスをしたい。

マキ:えっ?!

ヒロ:あの時のマキには、5つの改善すべきポイントがあるんだ。

マキ:えっ?!どこが間違っていたの?!

ヒロ:手厳しいけど、読んでくれるかい?

マキ:うん、教えて!

ヒロ:未来からの情報を過去の人に開示するのは、タイムトラベラーのルール違反だけど、それでマキの未来が少し良くなるのなら…。

 

まっ、いっかー。

【指摘1】➡プライベートな感情を仕事中にオンにしていたのは、間違いだった

今はもう、二人っきりで会うことなんてない…。

私の時計も、あの夜から止まって動かない。

あの夜のことを思い出しながら、こうして仕事を続けるのって、ツ・ラ・イ…。

誰もできないこと

もうあなたの心は冷めてしまったの?

わたしはあなたこと、ずっと好き。

なのに、あなたはそ知らぬ顔を決めている。

そして、どんどん仕事は忙しくなる…。

仕事は高度化するもの

時折優しい言葉を掛けてくれるけど、かえって辛くなるの。

わたしが仕事で失敗した時、あなたの厳しい言葉が飛んで来ると、ひどく悲しくなる。

仕事だからしょうがないけど…。

【指摘2】➡デキる人と自分を比較するのは間違いだった

すごく忙しい時は「頼むよ、マキ、急ぎだ。」

ーなんて。

それもお仕事だからなのよね…。

でも待っていても、次の言葉はないの。

だったら、いっそ…、いっそ…。

夜遅くまで、別の女性ADとデザイン決めをしているあなたの背中を見ると、自分がたまらなくなる時があるの。

わたしのことは、もう心にはないかも、なんて思ったりするの。

わたしが一番あなたのこと、好きなのに…。

【指摘3】➡週末を自分磨きに使っていなかった

一人で過す週末の夕方はブルー。

持て余した時間の中で、手帳に挟んだあなたの写真を見るの。

一枚目は、プロジェクトの打ち上げの時の写真。

あなたと肩を組んでいる、彼女の笑顔はホントに嬉しそう…。

二枚目は、この間の社員旅行で軽井沢にキャンプに行った時のもの。

同僚とはしゃぐあなたの横に、今コンビを組んでいる別の女性ADがあなたを眩しそうに見詰めている。

(この写真、私が撮ったのよ…!)

(あの時の気持ちと言ったら…!)

最近は、いつもこんな週末を繰り返してる。

【指摘4】➡シチュ別の会話力を磨いていなかった

そうそう、一度どうしてもあなたの声が聞きたくなったことがあった。

それで、月曜日のアポイントの確認ーとか理由をつけて、あなたの自宅に電話したことがあったわよね。

ー今、何してたの?

そんな友達のような会話を交せるのは、こんな時しかない。

でも、急に友達モードになっても今の二人には、何も話題がないことはわかっている…。

途切れがちの言葉のむこうに、あなたの笑顔があると思うと…。

私…私…。

この気持ちだけは、未来のニッポンへ持っていくからな、真希!

いつも事務所であなたの前にいて、

どうして、わかってくれないの。

あなたのことを、ずっと想ってる…。

冷たいフリをされると悲しくなる。

優しい言葉はもっと切なくなる。

あなたの心は、もう見えない…。

それでも、わたしの伝えたいことは

たった一つ。

誰よりあなたのことが好き…。

 

それだけ…。

古内東子「誰より好きなのに」を聴きながらもう一度読んで欲しいんです

この【うたZINE】は、1996年のあなたに会うために書いた歌物語です。

今これを読んでいるあなたにとって、1996年は主人公・真希のようではなかったかも知れません。

それでもかけがえのない大切な一年であったことは、間違いのない事実でしょう。

あなたの1996年が、今のあなたをどこかで支えてくれていることを心より願っています。

ここまでお読みいただきましてありがとうございます。

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ヒロは嬉しくて、喉がかれるまであなたのために歌っちゃいます!

そして、また【うたZINE】の世界に遊びにきてください!