『リバーサイド ホテル』歌詞の意味は借金苦のサラリーマンが見た幻の夢物語だった

riversidehotel-ic『リバーサイド ホテル』(1982,井上陽水)の歌詞の意味は、「川」の解釈が最大のポイントとなります。

当ブログの立場は、以下の2つの解釈が可能とするものです。

  • 川=三途の川の象徴
  • 川=現実逃避の象徴

今回は、川を現実逃避の象徴とする立場からストーリーを考えてみました。

…というのは、後づけの言い訳でして、昨年(2018年)リリースされたリマスター版を聴いて、瞬間的に妄想したのが後者でした。

あなたは、どちらを妄想しましたか?

ライナーノーツ

Artist 井上陽水
Lyricist 井上陽水
Composer 井上陽水
Original Release Year 1982年(昭和57年)
Album

10枚目アルバム(LP)『LION & PELICAN』(1982,井上陽水)

※B面2曲目

Notes

初出は同年発売の同名シングル盤。

フジテレビ系ドラマ「ニューヨーク恋物語」(1988)の主題歌として再リリースされた。

歌の概要

『リバーサイドホテル』は、人生お先真っ暗な男が、夢の中で体験した不思議なホテル生活をそのまま歌にしたもの。

もう少し詳しく話しましょう。

歌詞の意味

まずは、ざっくり箇条書きしてみましょう。

  1. 歌の主人公は現実逃避願望MAXのアラサー男
  2. 仕事始まりの月曜の朝に不思議な夢を見た
  3. 夢の中の甘美なホテル生活が忘れられない

ーとまぁ、お得意の「夢の中へ行ってみたい」の路線でございます。

いつものように、一気にまとめてお話しすると、こんな感じです↓

息を止めると15秒で読めます。

『リバーサイドホテル』の歌詞の意味は、現実逃避願望に駆られた男が、ブルーマンデーな月曜日の明け方に見た夢の中で、カノジョと逃避行よろしく奇妙なバスに乗ってたどり着いた不思議なホテルでの甘美な引きこもりライフが忘れられなくて、目が覚めた後も夢の中へ戻りたいと切々と懇願しているというもの。

お疲れ様でございました。

要するに井上さんが大好きな?夢の中への旅立ちがテーマでございます。

歌が生まれた瞬間を妄想してみる

さぁ、息を止めて。

俺、金なしコネなし資格なしのドンづまりサラリーマン。。一発逆転を夢見て競馬にハマり、馬券代の足しにとサラ金に手を出したのが、運のツキ。気がついたら自転車操業のサラ金地獄に墜ちた。給料日前には、毎晩のように督促電話。会社じゃ一日中コキ使われて、晩酌のビールが生きがいの三十路過ぎのオレなのに、なぜかカノジョがいるのよ。そんでもって、崖っぷちの共働き同棲生活のふたりの一週間が始まる月曜の朝に見た不思議な夢のことを考えながら、いつものように、ぎゅうぎゅうの満員電車に乗り込んだ時、この『リバーサイド ホテル』が生まれたんだ。

以上、ケンジさんの口上でございます。

あっ、言い忘れました。

今回の歌の主人公は、サラリーマン・ケンジ(34歳)。

ー要するに、サラリーマンの嘆きの歌ね。

歌詞の意味を深く知る妄想ストーリー

時は1982年(昭和57年)。いわゆる「サラ金」が、都市部の雑居ビルに色とりどりの看板を出していた頃。

都内の賃貸物件中心の小さな不動産屋のサラリーマンをしているケンジ(34歳)が、今回の主人公。

『リバーサイド ホテル』が生まれた前の日に起きた小さな「事件」から、物語は始まります。

借金苦のサラリーマンの甘美なるハリボテ同棲生活

ダイナマイト

10時を過ぎれば電話はかかって来ないはず。

あと5分だ…。

給料日近くになると決まってかかって来る督促の電話にビクビクしながら、チラリとキッチンの方を振り返った。

料理するカノジョ

白いエプロン姿の彼女が、遅い夕食の後片付けをしているのが見えた。

 

もう借金はとっくにバレてるけど、貯金を崩して返済いていることにしている。

…違うんだ。

2ヶ月前から、貯金が底をついたんだよ。

聖なる日曜の夜がぶっ壊れた

リンゴのうさぎ剥き

ねぇ、デザートにリンゴむくう?

と鈴のような声が聞こえたのと同時だった…

ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!

(えぇっ?!マジか?)

壁の時計を見ると10時5分だった。。

(ルール違反じゃねえか?)

電話機

ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!ジーン!

布団をかぶせたい気持ちをぐっとこらえて、静かに黒い受話器を取った。

—夜分遅く恐れ入りますっ!こちら○○ローンと申しますが…

やたら威勢のいい声が耳元に響いてきた。

—ご返済日がすでに2日過ぎておりますが、これはどういうことでしょうか!

彼女が台所からリンゴ皿を持ちながら、不安げにやって来た。

(せっかくの日曜の夜がぶち壊しだぁ…)

説明を省略したいけど、すったもんだまとめ

何とか話を収めて、電話を切ったけど…。

カノジョに事情(なんてないけど)一応ぜんぶ話をしたら、カノジョ、泣き出しそうになって。

取り立て

アパートに取り立ての人が来ちゃうのとか?

一緒に暮らせなくなるの?とか…。

挙句の果てに、逆ギレ…。

返せないのに、なんで借りたのよ?!

この先どうするのよ?!

ワタシの実家は借りれないわ!など…。

逆ギレのカノジョ

ハイ、以上、ワタシが悪ぅござんした!ってことで平謝り。

来月だけはオレの実家に頭下げて、3万ほど借りるってことで。

最悪の日曜日の夜

結局、寝たのは零時を過ぎた頃だった。

お互いに背中を向けて寝るなんて、今までなかった。

再来月のことを考えると、少し心臓がドキドキした。

背中合わせに寝る

眉間にシワを寄せたケンジ。

背中合わせのカノジョは、目を開けたまま。

アパートの天井から見たふたりの姿は、【)(】だった。。

 

ケンジは、その夜、不思議な夢を見た…。

不気味な黒いバスに乗り込んだ

夜明けの街角

二人は、夜明けの街角から真っ黒に塗られたバスに乗り込んだ。

ヘッドライトも点けず、行き先の案内表示も出ていない。

すでに、怖いw

ふたりで後ろ方の座席に隠れるように座った。

他には誰も乗っていない。

シートに隠れて、さっそくチュッチュッを始める…。

チュッチュッ

すっかり夜が明けていた。

バスは、二人を忘れたかのように真昼間の一本道をひた走っている。

初夏の眩しい日差しが、二人を誘う。

もっと、いいことしよっか?!

シートの陰に隠れて、やりたい放題…。

 

どのくらい時間が過ぎただろうか。

すでにとっぷりと日は暮れていた。

バスは川沿いの巨大な陸橋をひたすら走っていた。

川沿いの陸橋

少し不安になって、運転手に行先を聞いてみるが、答えてくれない。

何度も尋ねても、黙ってハンドルを握っているばかり。

振り返ったら、のっぺらぼうかも(怖ッ)

聞くのも疲れはてて、シートに沈み込んだ時、車窓にネオンの光が見えた。

ホテルの看板

ここで降りなければ、どこに連れて行かれるか知れたものではない。

慌てて彼女の手を掴んで、バスから降りた。

むろん扉など開かない。

透明人間のようにすり抜けたわw

川沿いの小さなホテルが、夢の終着点だった。

リバーサイドホテルの正体はラブホか?

それは、なんとも奇妙なホテルだった…。

コンクリートの石垣のような外観で、入口がない。

どこから入るのかと壁沿いにあるいているうちに、例によって、すでに中にいた。

受付らしき小さな窓には、真紅のカーテンが掛けられていて、中も見えない。

赤いカーテン

彼女を見ると、すやすや寝息を立てていた。

このままでは、チェックインもできない。

—と思いきや、もう二人は部屋の前にいた。

完全ラブホ仕様のチェックインだわw

ドアは大きな金庫の扉のようだ。

メタルのドア

音もなくゆっくりとふたりをうす暗い室内に招き入れた。

丸いテーブルとソファーとベッド。

テレビのプラグは、なぜかコンセントを抜いてあった。

二人で魚になるホテル生活

ホテルの食事

その日から、ホテルの外に一歩も出ないで過ごすようになった。

食事もボーイが部屋の前まで運んで来てくれるし。

おしゃべりに飽きたら、川辺に向かって設けられたプールでひと泳ぎ。

イルカとプール

ふたりだけでホテルのプールをひとり占めする爽快感!

…まぁ、プールだってそのうち飽きちゃうけど。

それでまた部屋に戻って、ベッドの上で魚になる。

夜も食事が済んだら、またベッドの中で魚になる…。

夜は長い。

何度でも楽しめる。

こんなこと、今までなかった。

リバーサイド ホテルって最高!

ホテルの部屋

この川沿いのホテルで、

カノジョと二人で

このままずっと暮らしていたい…

 

毎日のノルマからも解放され、

禿オヤジの怒鳴り声も聞かなくていい。

恐ろしい督促の電話もかかって来ないし、

 

毎晩何を食べようかなんて悩まない。

大き過ぎる白いベッドで

可愛いカノジョと毎晩のように魚になれる…!

あぁぁ、俺の天国!

リバーサイドホテル!

俺のリバーサイドホテル!!

アパートのふとん

…と思った時、目が覚めた。

目覚し時計がけたたましく鳴っている。

ホテルの部屋は、ものの見事に目の前から消えていた。

俺の薄暗いアパート。

いつもの月曜の朝だった…。

メッセージ

どうしてもツラい現実を抜け出せない時や少しでも楽になりたい時って、ありますよね。そんな時は、夢の中で、すこし遊んでみたらいいと思います。まったく違った角度でリアルを見れるようになるからです。

夢の中に行きっぱなしが、いいって?!—それもアリですよね。